コクワガタを科学する

自分自身のコクワ飼育への今後の展開を見据えた上で「コクワガタ」を解剖してみます(といってもメスでバラバラにしちゃうわけではありません)。

コクワガタは私のイメージや世間の評判でいうと「日本全国どこにでもいる」「非常に飼い易い」「よく動いて面白い」「小さいくせにケンカもする」「採集が簡単」などなどが挙げられるでしょう。でも、実際には飼育に関するマニュアルはほとんどありませんし、中々野外ギネスクラスはおろか50ミリの壁も越えられない人が多いのではないでしょうか?

そこでコクワガタのことをもっと良く調べ、コクワガタの良さを知ってみようと(知ってもらおうと)思います。(あくまでも私の経験と推理ですが)

まずコクワガタという名前ですが、もちろん和名です。オオクワガタと同じ「ドルクス属」で最大個体はオスで54ミリを超えます。見た目が似てるのとその大きさから、オオクワガタに対してコクワガタとなったと思われます。。オオクワガタとの交雑個体も存在することから、かなりの近縁種と思われます。

分布は日本全域、離島にもいます。成虫の採集される樹種は広葉樹全般、幼虫も同じく広葉樹の朽木内で確認されます。他のクワガタが利用しきったような朽木から、まだキノコによる分解の浅いかなり固い朽木にも産卵は確認されます。直系5センチ程度の枝からも幼虫は採集できます。都会のビルに囲まれた公園等でも成虫、幼虫ともに採集可能です。これらのことから「どこにでもいる普通種」と呼ばれます。

メスの大きさは3センチに満たないものが多いですが、飼育の経験談から多い個体は60卵を産む個体もいます。平均して40卵前後が多いようです。成虫の多くは羽化した翌年に活動を始めますが、5月初旬から目撃されることから、標高の低い場所に多く分布するにも関わらず活動温度はかなり低い適温をもっており、かつ真夏の昼間でも採集可能なことから高温にも対応できる幅広い温度適応能力があると思われます。

成虫になってからの寿命は、野外採集個体がその年の越冬がかなり困難なことから、1年~2年のようです。(飼育個体では更に1年以上生きるものもいます)

幼虫は、飼育経験から考えると野外では1年1越が基本で、大型個体は2年1化または2年1越と思われます。飼育個体ではオスで8グラムを超える個体もいます。野外で幅広い樹種で、幅広い朽ち具合の朽木から採集されますので、飼育の際も材飼育・材を粉砕しただけのマット・添加発酵マット・菌糸・他のクワを飼育したあとの菌糸などなど、餌を選ぶことなく飼育することが可能で、どの飼育方法でも40ミリを超すオス個体を育てることは可能です。

以上が基本的なコクワガタの生態です。これをふまえて明日は「目指せギネス!!その前に50ミリ!!」を書きたいと思います。

                

                                   

 

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